ここ最近コーヒーのトレンドはスタバの誕生以来の激しい変動を見せていて、とても興味深いなっと思って見ている私です。
90年代の始め、オレゴン州のポートランドやシアトルで見かけた書店の中や街中に存在するカフェを見てすごいなっと 思ったことがあります。そしてその翌年にはあっという間に、西海岸からやってきたスタバを含むコーヒーチェーン店が次々にマンハッタンの街角に現れ、大手の本屋の中にはカフェが設置され始めました。今となってはそんなの当たり前ですが、当時はその変化に驚いたものです。スタバのような店が次々にオープンし、そして今改めて気付いたのですが、いつの間にかスタバに独占されていましたね。
そんなコーヒーのトレンドが当たり前になり、グルメ時代の波に乗った消費者はさらに多くのことを追求するようになりました。それは良質の豆や淹れ方へのこだわりだけでなく、コーヒー一杯ができあがるまでの過程全ての様子がはっきりしていることです。今までのフェアトレードというコンセプトだけでなく、コーヒーがどのような場所でどのような人たちに栽培され、どのようにここまで届いたのか、労働者達はどんな生活をしているかなど、コーヒー一杯が手に入るまでの全ストーリーがコーヒーを選ぶ上での大切な要素となり始めてきているのです。その結果、自分たちで直接現地に買い付けに行き実際にそこの農家と交流を深めながら豆を仕入れるようなロースターが増えてきました。ホームページなどでは消費者に現地の様子などを写真付きで紹介するロースターも少なくありません。そしてこういったロースターが経営するカフェやこういったこだわりの豆を使用するカフェが次々に増え始めました。こういったカフェは一番美味しいと言われるハンドドリップ方式で丁寧にコーヒーを淹れてくれるところが多くあります。
こだわりの大手ロースター例:
こういった新しいコーヒーカルチャーの変化と共に、ニューヨークではオーストラリア人が経営するカフェが増え、コーヒーカルチャーに影響を与えました。アメリカにはほとんど存在しなかった「コーヒーショップがコミュニケーションの場」というコンセプトを持ったカフェです。特徴としてはコーヒーだけでなく食事の質へのこだわりもあり、場所によってはお酒も飲め、店内の雰囲気も和気あいあいとしています。余談ですがFlat whiteや long blackなどの見られないドリンクを最近目にすることがありますが、これらはオーストラリアでポピュラーなエスプレッソドリンクです。
補足:余談ですが、たった今スターバックスからのEメールで、Flat whiteが新しくメニューに加わったとありました。
オーストラリア系カフェの例:
その他のトレンドしてはエスプレッソの人気の高まりでしょうか。バリスタがいるエスプレッソ専門店がここ最近本当に増えました。エスプレッソに関して一番驚いたのは、今までダークローストだと思い込んでいたエスプレッソが今の流行りはミディアムローストなのです。そしてさらに驚くのはローストの仕方が違うとこんなにも味が違うのかというくらい、今までとはまったく違うフルーティーな味のエスプレッソに変わってきています。
またマイナーですが、気になるのは北欧系のコーヒーショップです。ショップとしては1つしか知りませんが、北欧系のコーヒー豆をメニューに入れるカフェが少しずつ増えているようです。北欧の豆がどう違うかというと、北欧諸国は今アメリカで流行り始めているこのコーヒーカルチャーの歴史がずっと長いので、現地での豆の買い付け方やローストの仕方などに対するこだわりがさらに深く、その結果アメリカにはない独自のコーヒー豆を作り出しているというわけです。
北欧系カフェ:BÚÐIN
最後にもっとメジャーな話に戻りますと、サンフランシスコの大手ロースター Blue Bottle Coffee のカフェが20年前のスターバックスのように勢い良く進出し始めています。かわいらしいブルーのロゴが成功の秘訣のような気が個人的にしてますが、日本にもオープンしたと聞きました。残念ながらボストンにはまだありませんが、それも時間の問題でしょう。そして面白いことにこういったコーヒーカルチャーの変化に伴い、大手スタバも負けずとStarbucks Reserve というワンランク上のブランドを作り、早速そのテースティングルームを12月の初め、シアトルにオープンしました。
2015年もますますフォローするのが面白くなりそうな、コーヒーカルチャーの行く末です!
私の好きなカフェ:
ボストン
George Howell Coffee
ニューヨーク
Intelligentsia Coffee (High Line Hotel内)
ブルックリンにも本当にたくさんありますが、書き出したらきりが無いのでこの辺でやめておきます。
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