小さい頃、隣の家の庭にびわの木があって、そのびわをよく食べていた覚えがあります。それが隣の家はいつの間にか取り壊され、今ではアパートに変わり、びわの木も無くなってしまいました。ただ今もびわは大好きで、店頭で見かければ必ず買って食べます。そんなびわ、漠然と日本のものだと思っていたので、トルコのマーケットで見つけたときは驚きました。実は原産国は中国南西部で、ブラジル他地中海沿岸でも栽培しているようです。そして日本では温暖な長崎、鹿児島、千葉県などで主に栽培されています。
さて話が逸れてしまいましたが、ちょっと信じられないような話があります。1週間ほど前のことですが、私が育った実家の裏の家の庭に大きなびわの木を発見したのです。なんで今までそれに気付かなかったのか自分でも不思議ですが、実をいっぱいつけたびわの木が立っているのです。そしてさらにラッキーなことに、びわの実は木の上の方になるので、普通に手を伸ばしただけではなかなか取れないのですが、なんとその木は体を乗り出すとちょうど2階の窓から届くところにあるのです。早速手で届く範囲のものはすぐにとって食べ、その後は長い棒でつついて下に落とし拾って食べました。それらは木になっている状態で完熟されるので、市販のものに比べて断然甘さが違いとても美味しかったです。木にはまだたくさんの実がなっているのですが、もう体を乗り出しても、長い棒を使っても届かない位置にしかなく、さすがにそれらはあきらめることにしました。
そんな理由で再びびわの木に再会した私は、なんとなくびわについて興味をもち、ちょっと調べてみることにしました。その結果一番興味深かったことは、びわの葉のエキスには薬用効果があり、お風呂に入れたりお茶にしたりといろいろな使用法があることです。そこで手を伸ばしてもこれ以上とれない実をあきらめた代わりに、お茶を作ってみることにしました。お茶にする葉は古い葉のが良く、春に生え変わった若葉が最も古くなる秋から冬にかけてがベストらしいですが、私は今現在の6月の葉を使用しました。
お茶の作り方は生の葉をそのまま煮立てる方法と、乾燥させて使用する方法とがあります。乾燥させたお茶の方が味わいや色が深いですが、生の葉のお茶もさっぱりしていて暑い夏には水代わりに飲んでもリフレッシュで良いと思います。
生のびわの葉茶
葉の裏についている産毛をたわしで洗い落とします。完璧にとらなくてもささっとで良いと思います。生の葉を使用する場合は、適当に刻んで水に加えて中火で沸騰させ、弱火で30分ほど煮出します。すぐ飲んでもおいしいですが、葉を残したまま一晩おくと時間と共に味と色が浸透し、さらにおいしくなります。
乾燥のびわの葉茶
上記同様に葉を洗います。葉の水けを拭きとりザルに並べるか上から吊るして日の当たるところで4-8日乾燥させます(夜はとり入れます)。完全に乾燥したら細かく切って出来上がりです。お茶の葉20グラムに対して水を1―1.5リットルをやかんに入れ沸騰したら弱火で10分ほど煮出します。上記同様そのまま一晩置くとさらにおいしくなります。*出来上がったお茶をフライパンで焦がさないように乾煎りしてから煮出すと、また違った味が楽しめます。
びわの葉はネットで購入できますし、市販のびわ茶も手軽に手に入るようです。興味がある方は是非どうぞ。
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