アイリッシュフルブレックファースト

 いよいよ今週末に迫ったセイントパトリックスデーにちなんで、アイルランドの朝食の話です。アイルランドやイギリスなどの国々では伝統的なフルブレックファーストというスタイルの朝食があります。これはフルーツやジュースから始まってメインディッシュの卵やソーセージ、野菜、パン、コーヒーや紅茶と豪華なフルメニューの朝食セットです。地域やレストランによってメニューは多少変わって来ますが、一般的には以下の中から組み合わされてサーブされます。

•  フレッシュジューストースト、スコーン、ソーダーブレッドなどのパン類にたっぷりのバター。
• アイリッシュベーコン、Irish rashers とも言いアメリカのベーコンよりハムっぽいカナディアンベーコンのようなベーコン。
• バンガー / Banger、アイルランドのポークソーセージでホールフーズのミートデパートメントでフレッシュなものが手に入る。
• ブラック＆ホワイトブロッドプディング、豚肉にニンニク、ハーブ、オートミールそして血を混ぜ込んだソーセージがブラックで、血が入らないものはホワイトになる。
• ジャガイモ類、シンプルな塩茹でしたイモから伝統的な potato farl という薄いイモでできたクレープのようなパン、boxty というポテトパンケーキなどいろいろ。
• 卵、スクランブル、ポーチ、目玉焼きなど好みのスタイルの卵。
• ホワイトマッシュルームのソテー、マッシュルームをシンプルに炒めたもの。
• トマトのグリル、トマトをスライスしてグリルしたもの。
• ベークドビーンズ、ボストンベークドビーンズより甘味が少ないが、似たようなかんじ。
• コーヒー、紅茶にミルクと砂糖を添えて。アイルランドでは　Barry’s のティーバックがポピュラー。

これを家庭で再現するとなると調理は簡単ですが、材料集めに多少の時間を要します。普通のスーパーでは売ってない物が多く、輸入食料品を特別に扱っているお店に行かなくてはなりません。
興味がある方は、以下の店でいろいろなアイルランドの商品が手に入ります。

アイルランドの商品を扱う店
Butcher Shop and Market, Dorchester MA
Gerard’s Restaurant (& grocery store), Dorchester MA
Kiki’s Kwik-Mart, Brighton MA

そして家庭で作ってみたい方、身近に手に入る材料でもかなり満足できる朝食が出来上がりますので、下記のメニューを参考に是非チャレンジして見て下さい。＊朝食の出来上がりの写真は一番始めの表紙の写真になります。

• 好みのフレッシュジュース
• トーストと好みのジャム、濃厚な有塩バター。バターはトレーダージョーズでも買える Kerrygold がお勧めです。
• アイリッシュバンガー / Banger、ホールフーズで購入できます。フライパンでしっかり中まで火を通すように焼きます。
• カナディアンベーコン、どこのスーパーのベーコン売り場でも売っています。フライパンでさっと焼きます。ハムやベーコンでもOKです。
• 好みのスタイルの卵、ポーチドエッグや目玉焼き、スクランブルエッグなど。
• ホワイトマッシュルームのソテー、好みの大きさに切り、オリーブオイルで炒めて塩とコショウで味付けをします。
• トマトのグリル、トマトを厚めにスライスしてオリーブオイル、塩、コショウをかるくふり。ブロイラーでグリルします。
• ポテト、ジャガイモを塩ゆでした後、焼き色が付くまでフライパンで炒めます。皮はあっても無くても。
• コーヒーまたは紅茶、濃いめにしてたっぷりのミルクを添えて。

また大抵のアイリッシュパブのブランチメニューにはアイリッシュフルブレックファーストがメニューにのってますので、作りたくないけど、食べてみたい方は是非アイリッシュパブへ。参考までにわりと美味しいブランチのパブリストを書き出してみました。

アイリッシュブレックファーストをサーブするパブ
Boston
The Black Rose
The Squealing Pig
Mr. Dooley’s
Cambridge周辺
The Druid, Cambridge
The Grafton Street, Cambridge
The Burren, Somerville
Brookline周辺
Green Briar, Brighton
Matt Murphy’s Pub, Brookline
Dunn Gaherins, Newton
O’Haras, Newton

アイリッシュ系のレストラン
一般的なアメリカのダイナーでもアイリッシュフルブレックファーストをサーブするところがありますが、以下のレストランはアイリッシュ系のレストランです。小さいお子さん連れの方は、パブよりこちらの方がリラックスできるかも。
Gerard’s Restaurant, Dorchester
McKenna’s Cafe, Dorchester

アイリッシュ系のパン屋
アイリッシュ系のパン屋さんもあります。オートミールスコーン、ソーダーブレッド、ブラウンブレッドなどがお勧めです。
Greenhills Irish Bakery, Dorchester
Keltic Krust Bakery, Newton

今年は冬がとても暖かかったので、そんなに感じないかもしれませんが、毎年セイントパトリックデーには、デーライトセービングも終わり、日差しが明るくなりだすので春が近いことを感じる大切なホリデーです。そしてシンボルが春らしく緑のクローバーなので、アイリッシュじゃなくても緑の服をまとい、パレードに参加しながら、この日をエンジョイします。

パレードは１年置きに、サウスボストンとダウンタウンボストンとの交互に行われます。今年はサウスボストンです。伝統的なアイルランドの民族衣装をまとい、バグパイプを吹きながら歩くセイントパトリックのパレードはいつ見ても心を暖かい気分で満たしてくれます。ニューイングランド名物の一つと言えましょう！

パレード見学、アイリッシュフルブレックファースト、コーンビーフ、ギネスビール、クローバーの鉢植え、アイリッシュ水仙、どんな形でも、ボストニアンらしくセイントパトリックデーを楽しんでみましょう！
ハッピーセイントパトリックデー！