子供達の冬休みのために企画した先週末のニューハンプシャースキー1泊旅行。その夜にブリザードが来るという話でどうしようか迷ったのですが、前売りで半額のリフト券とキャンセルできないホテルを抱えいたため、そのまま天気予報を無視して朝早く出かけました。スキー場はかなり寒かったのですが、風がなかったのとたくさん降った雪のせいでコンディションは最高と、不幸中の幸いな状態でスキーをそれなりに楽しみました。
スキー場を出る頃には雪が降り始め、夕飯をすませてホテルに辿り着いた頃には道はかなり滑りやすく雪もすごい勢いで降っていました。でも無事にホテルについてしまい、その晩はプールで楽しく過ごしました。次の日は残念ながらスキーはできませんでしたが(できたのですがあまりにも寒くて断念)、ホテルに午後まで滞在させてもらいゆっくりまたプールを満喫。今回の雪はこの辺りのよりボストン周辺の方がひどかったらしく、ボストン周辺の道が除雪されるまでニューハンプシャーにとどまる必要があるということで、ホテルをチェックアウトした後どうやって時間をつぶすそうか困ってしまいました。するとなんとホテルのロビーにバドワイザーの工場のチラシが置かれています。もうこれしかないと思い迷わず直行です。
バドワイザーの工場見学できる場所はアメリカにも5つしかなく、その1つがこのニューハンプシャーにあるとは知りませんでした。さすが古い由緒あるブランドだけあって、建物が立派。ロビーには大きな暖炉があって天井が高くてとても良い雰囲気です。工場見学をした後はアメリカっぽくデザインされたバーに通され2種類のビールを試飲させてくれ、子供達もソーダーマシーンから好きなものを選んで飲めるようになっています。そして工場の横の小屋(といってもとても立派ですが)には、なんとあのコマーシャルに出てくる馬と犬(犬はCMのとは違い101匹わんちゃんのダルメシアンがいます。こちらがマスコットドッグのようです)がちゃんといるのです。マスコット的なこの馬はとても丁寧に育てられているようでした。
バドワイザーというビールは日本ではアメリカのビールとして人気がありますが、ボストンを含める都会のインテリ層はほとんど飲まないし、人にお呼ばれされてまずバドワイザーをもって行く人はいません。いわゆる庶民的なビールで、特にクラフトビール(地ビール)が流行っている今、近所のパーティーでバドワイザーを目にすることはまずありません。こういう言い方は良くないかもしれませんが、バドワイザーは少なくとも都会ではどちらかというとブルーカラー(労働階級)の人たちが多く飲んでいるようです。もちろん地域によってそれは異なるかもしれませんが、少なくとも都会ではそんなような気がします。日本にはあまりそういった違いがないので、ちょっと驚くかもしれません。
実際に地ビールの味を知ってしまうと確かにバドワイザーでは物足りなくなってきます。そんなバドワイザーですが、工場見学に行くとその歴史や伝統を知り、なんとなく今までのイメージが少し変わってきます。やっぱりなんといってもアメリカを誇るビールで売れ上げもナンバーワンなのですから、確かにすごいと思います。そしてこれがアメリカなんです。そういった意味で考えると、私の知っているアメリカというのはほんのごく一部で、しかも特殊なアメリカ社会ということになるのかもしれません。確かに広い国で、いろんな人種が混ざって住んでいるのですから、どこかの州に行ったらバドワイザーしか目にしないという所もあるのかもしれません。
多分今後も買うことはないと思うバドワイザーですが、愛着心が多少湧いた気がします。実際ロゴやデザインは素敵だなっと思います。この工場はマサチューセッツに近いニューハンプシャーにあるので、何かの通りがけに寄るのも悪くはないでしょう。馬小屋の近くには大きな庭があり、子供が走り回るスペースも十分あるので、暖かくなったら綺麗でいいかもしれません。もちろんブリザードの後の他に何もすることがない零下の日にもおすすめですが!工場のお土産やさんにはありとあらゆるロゴ入りグッズがあるので、ファンには必見です。
Leave a Reply