久しぶりにこの冬ハーレムで食事をしてきました。普段マンハッタンに行くとどうしてもビレッジの方に行ってしまい、まずここまで上がって来ることはないのですが、今回はメトロポリタン美術館まで来たので、その足で前から行きたかったチキンとワッフルで有名な、Amy Ruth’s へ行ってきました。ホリデーに近かったせいか、早めに行ったのにもかかわらず既に何人か席が空くのを待っていました。というのも家族で集まって食事をする黒人の大家族が何組もいたからで、店内ではそういった地元の家族でにぎわっていました。
以前ハーレムのツアーガイドをしていたことがありますが、日曜日のゴスペルといいこの辺りの信仰深い伝統的な黒人達は家族のつながりを大切にし、日曜の礼拝には小さい子供から老人まで皆ドレスアップをして家族でそろって教会にでかけます。なんだか昔懐かしいそういった光景を見ていると心があたたかくなり、こういった文化が大都会のマンハッタンに根強く残っているのに驚きます。そんな時アメリカと一口に言っても、この広い国の中にまだまだ知らない文化がたくさん存在するんだなっと実感することがあります。
さて本題のレストランについてですが、ここはやはりフライドチキンとワッフルの組み合わせが有名なので、迷わずそれを選択しました。そしてこれにグレービーを付けるか付けないかの選択は、無しが本当は好みの私ですが、やはりこれまた人気の定番にそってグレービー付きでオーダーしました。サイドは典型的なソウルフードにあるもので、豆入りご飯、マカロニとチーズ、カラードグリーン、スイートポテト、コーン、マッシュポテト、オクラの唐揚げなどがあり、私はカラードグリーンとオクラの唐揚げを頼みました。
ここのレストランのメニューにあるものは今流行のメニューとは全く逆のおばあちゃんが作ってくれる手料理いわゆる”コンフォートフード”と呼ばれているもので、昔懐かしく食べてほっとできるタイプの料理です。そして不思議なことにこんな料理を食べ育ったわけでない私ですら、なんだかなつかしいような気分を感じることができました。コンフォートフードに共通した何かがそうさせているのでしょうか?というわけでそういったスタイルの料理が好きなら、このお店はおすすめです。でも好きじゃなくても、一度行ってみるのも経験として面白いかなっと思いますが。
このレストランはマンハッタンには少ない両側通行の116丁目に面していて、ハーレムのメイン通り125丁目同様賑やかなので、この辺りまで来たら少しこの通りを散歩してみるのも良いでしょう。普段見かけないファッションの店やレストランなどを目にすること間違いなしです。
その中の1つで気になって入った Sea and Sea というシーフードショップがあります。店内の一部ではすごい種類の魚が売られ、反対側のカウンターではいろんなシーフードフライがその場で揚げられ売っています。とにかく信じられないくらい安く、後から後から客が入って来てはテイクアウトして行きます。そこで私も我慢できずにいろいろな種類のシーフードが混ざったもの(ホタテ、カニ、エビ、白身魚、フレンチフライ)を買ってみることにしました。それが上の写真になりますが、これで5ドルしなかったような気がします。
ちょっと面白いと思ったことは、食べてみるとホタテとカニは本物ではなくかまぼこでした。ホタテのかまぼこをホタテと書いて売って許されるところはやっぱりハーレムならではで、マンハッタンのミッドタウンでは苦情がくること間違いなしでしょう。でもここハーレムで並んでる客はきっとそんな細かい事を気にしていないだろうし、気にしていたってやっぱりこの値段は安いから、またこの店に足を運ぶんだろうなっとそのちょっと異国風な雰囲気に浸りながら一人でそんなことを考えていました。
こんな経験も含めて、なんだか旅に出ているようで楽しかったです。時間があれば、ここにも是非立ち寄ってみて下さい。それからこの近くにアフリカのフリーマーケットがあります。たいしたことはありませんが、ちょっと見てみるのも楽しいと思います。こんなことをしながらしばらくぶらぶらしてミッドタウンに戻ると、本当にどこか遠い国にでも行っていたような気分になるから不思議です。これまたマンハッタンの魅力だなっとNYファンの私は思うのでした。
Amy Ruth’s
113 W 116 St
Harlem, NY
Sea and Sea Fish Market
60-62 W 116 St
Harlem, NY 10026
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