フードトラック、ここ10年ですっかりトレンディーになりましたが、このオリジナルとなる物は歴史をさかのぼると、南北戦争後のチャックワゴンというキッチン付きの幌馬車になるとか。カーボーイ達が西部から家畜を市場に運ぶ長旅の間の食事作りのためのものでした。その後は様々な発展を経て、夜間に働く人達や店がなく不便な地域で働く人達のために、スナックや軽食を売るトラックとして発展していきました。フードトラックというのはそんなイメージでしかなかったのは、つい最近までのことです。私がマンハッタンでツアーガイドのバイトをしていた頃は、飛行場の近くでよく見かけたものでした。それがいつの間にか、カラフルなグルメトラックとしてファッショナブルな存在となり始めたのですから驚きです。
今流行のフードトラックは外観も違えば、商品の素材や品質も以前の物とはかけ離れています。このブームはニューヨークを始め、ボストン、サンフランシスコ、シカゴなどの都会で次々と始まりました。中でも成功したトラックの1つとして、MITの近くで始めた Clover Food Lab というベジタリアンのフードトラックがあります。ベジタリアンというヘルシー志向な食べ物はもちろんのこと、フェアトレードのコーヒーを丁寧に手で入れたり、地元のファーマーをサポート、徹底したリサイクルなど、これらの総合観念がこの地域の大学生や教授達に受けたのだと思います。それもそのはず、創始者はハーバードとMIT卒の二人ですから。また値段もレストランに比べたら安く、ネット上でオーダーしすぐにピックアップができたりと、プラクティカルで最新のテクノロジーも備えています。今では何カ所かにレストランを構えるところまで発展しました。そういったサクセスストーリーからも益々フードトラックビジネスに人気がでているようです。地域のアダルトエジュケーションではフードトラックビジネスの経営の仕方なんてクラスもあるくらいですから、まだまだトレンド、続きそうです。
さて食文化に興味がある私は、この夏フードトラックフェスティバルというものを見学に行ってきました。といっても、なんてことはないたくさんのフードトラックが広場に集まって、それぞれの商品を売っているだけなのですが、夢と希望を持ったオーナーが試行錯誤の後に考えだしたと思われるクリエーティブな商品がいろいろで、見ていて面白かったです。それらはウーピーパイ、オーガニックホットドック、その場で挟さんで作ってくれるアイスクリームサンドイッチ、ピクルスのフライ、オーガニック野菜のチャイニーズ、ローカルの魚を使ったフィッシュタコスなどいろいろありました。興味がある方はこちらのサイトからフードトラックフェスティバルの開催場所をチェックすることができます。というわけで長くなりましたが、フードトラックの話は以上になります。毎年人気上昇中のトラック、何となくずっと気になっていた話題であったので、お料理好きの皆さんとシェアしたいと思い、ここで紹介しました。
それにしても今回フェスティバルでいろいろな食べ物を試してみて、やはりクローバーは値段の割に質が高く美味しいと改めて実感することができました。ここはベジタリアンですが、興味のある方はトラックまたはレストランの方に足を運んで見て下さい(ロケーションはホームページを)。水や炭酸水は無料でくれるというちょっとした気配りもうれしです。さてここのメニューに、テンペのベーコンを挟んだBLT(ベーコンレタストマト)サンドイッチがあるのですが、テンペでベーコンを作るという考えが面白く、家で再現してみました。テンペをスパイスが入ったタレにつけ込んで焼き、ベーコン風に仕上げたものです。あくまでもテンペですので、どんなに頑張ってもベーコンとはほど遠いですが、その辺を考慮したらなかなか美味しくできたと思うので、興味がある方は是非試してみて下さい。そうそう、ご存じない方、テンペはインドネシアの発酵させた大豆で、大抵のスーパーの豆腐の横に真空パックに入って売っています。
テンペベーコンのBLT(ベーコンレタストマトサンドイッチ)のレシピ
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