考えるだけでなぜだかワクワクしてくる、中央アジア。かつて多くの民族が争い、今現在も多種の民族が暮らしている。食を追求すればするほど、歴史を知れば知るほど、この地域への魅力が大きく感じられてくる。今一番行ってみたい地域かもしれない。
タシケント、サマルカンド・・、呪文のような名のエキゾチックな都市は、東西をつなげたシルクロードの重要な中継地。でも航路が発達してからは、時代に取り残されて行った。
そんな中央アジアの地をほんの少し味わったのは、1990年に旅した中国のウイグル自治区だった。シルクロードを見てみたいという軽い気持ちで訪れたが、旅をしている内に陸が続く限り直進したい気持ちでいっぱいになった。でも当時そのまま通り抜けするのは危険だったため、ウルムチを最後に引き返すことに決めた。さらにその先にあるカシュガルまで行ったら、そのまま危険を承知で突き進んでしまいそうな自分が怖くて、ウルムチを最後の地に選んだ。でも、その後も時々あの旅を思い返し、その先にある地を想像することがあった。
そんな置き去りにされた旅だったが、2014年にトルコを訪れ、イスタンブールのトプカプ宮殿からアジアとヨーロッパを見下ろした時、その先にあるものを見た気がして、1990年に諦めた心残りの旅に無理矢理終止符を打つことができた気がした。
もうウルムチに戻って残した旅を続けることはきっと無いと思うが、代わりに今度はウルムチとイスタンブールの間にある、垣間見ただけの、中央アジアの都市を訪れてみるのも悪く無いと思う。自分のずっと探している食に対する答えがそこにあるかもしれない・・という気がする。
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