前回ラテン系フードが今アメリカではとてもホットな話をしましたが、その影響で人気が出ているQueso Fresco (スペイン語でフレッシュチーズの意味)やQueso Blanco(スペイン語で白いチーズの意味)というチーズがあります。チーズといっても一般に想像するチーズとは違い、発酵させていないフレッシュチーズなので食感も味もかなり違いますが、中南米の食生活に欠かせないチーズです。タイプとしてはインドのパニアチーズ、イタリアのリコッタチーズ、ギリシャのフェタチーズなどと似ていて、こういったチーズは世界のあちこちで食べられているようです。
このフレスコとブランコ、2つのチーズの違いは、伝統的にはフレスコの方は牛と山羊の混合、ブランコの方は牛のミルクのみで作ることでしたが、今ではどちらも牛のミルクで作られている場合がほとんどです。また地域によってもそれぞれのチーズの製法が多少違い、正確にこれらを分けるのも難しく、アメリカでは区別をせずにこういった発酵されていないメキシコチーズ全般をQueso Frescoと呼ぶ場合が多くあります。ただ一般的にアメリカのスーパーで売っているものは、フレスコの方が多少溶けやすく、ブランコは溶けないのでスライスして焼いたりことが出来るという違いがあります。どちらも手で簡単に崩せるので、サラダやスープの上にのせたり、タコスなどのトッピングなどに使われることが多いです。
さてこれらのチーズのブランコ(溶けないタイプ)の方ですが、発酵させないで作るので家庭でも簡単に作れます。作り方を見るとなんとなく大げさですが、実はそうでもありません。どちらかというと料理というよりプロジェクト的なので、お子さんがいる方はいっしょに作ってみると楽しいでしょう。ほとんど失敗がないのも魅力の一つです。
このチーズのおいしい食べ方は次のブログを参考にしてください。
Queso Blanco (Fresco)
材料:
牛乳 2リットル(8米計量カップ)
ホワイトビネガー大さじ2杯
粗塩小さじ1・5杯
器具:
厚手の鍋
チーズクロスやフキン
温度計
作り方:
- 底が厚めの鍋に牛乳を入れ、中強火にかける。鍋が厚ければ、最初の5分くらいは放っておいて良いが、その後は時々木べらでかき混ぜて、牛乳が底にこびりつかないように気をつける。牛乳の温度が85から87℃になるまでこのまま煮続る(沸騰寸前)。
- この間にチーズクロスをザルの上に広げておく。
- 温度に達したらビネガーを加え混ぜ2−3分さらに煮て、白い部分がかたまり、残った液体がパスタの茹で汁のように濁った透明液になってきたら火を止める。
- 3を2で用意したチーズクロスに流し込み、5分程待つ。
- 5分程したらだいたいの水が流れた後なので、この時に塩を加えてかるく混ぜる。スパイスやハーブ類を加えたい場合はこの時に加える。
- この後は用途によって方法がことなる。
柔らかいチーズ:チーズクロスをひもで縛り、蛇口のところに3−4時間吊るしてできあがり。すごく柔らかくて良い場合は1−2時間でも良い。
スライスできるくらいのかため:5−6時間水切りをする。また形をきれいにしたい場合はちいさめのザルや、そこに穴があいている容器などにチーズクロスごとのせ、上をしっかり縛ってから重しをして、最低4時間程置く。水切り時間が長ければ長い程、チーズはかたくなる。
- 出来上がりは冷蔵庫で4−5日保存可。
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