この旅は主人(当時はボーイフレンド)との初めての旅で、そして私にとって他人と旅する初めてのバックパック旅行。なんとなく自由がきかないのと、二人でいる分地元の人達や他の旅行者との出会いが少なく、慣れるまでは少しイライラしました。でもなれれば、荷物を見ていてもらえるし、安全性も高く、旅が終わる頃にはこれはこれで良いものだなっと思うようになれました。
今回の旅はメキシコシティーから始まりずっと南下して、最後はリゾートのコスメルというカンクンに近い島で終えるという旅です。メキシコシティーは都会的なコロニアルタウンで、ちょっとヨーロッパのような雰囲気があります。素敵な古いホテルで、熱々のコーヒーとミルクを上からコップに注ぎ込んでカフェオレを作ってくれたのが印象的でした。
他に今回の旅で印象的だった街は、メキシコシティーから4時間程離れたタスコという可愛らしいヨーロッパ風のリゾートです。石畳の坂道に素敵な建物や教会がたくさん立ち並んでいる銀細工が有名なこの街では、目的もないのんびりとした街歩きを楽しみました。そしてその後訪れたメキシコの中でも最もスペイン人の影響を受けず文化を保っているオアハカ。カカオ、オアハカチーズ、メスカルなどグルメでも有名で、もっと時間を取れば良かったと思った場所の一つでした。
今回の一番のアドベンチャーはちょっと紛争が心配だったグアテマラとの国境にあるチアパス州への旅。人口の約1/3が先住民族のマヤインディオという他の州と比べると貧しい州ですが、自然がとても豊富です。まるで絵の具を混ぜたかのように綺麗なコバルトブルーの川で真っ白い馬を洗うインディオの親子を目にした時は、その美しく非現実的な光景に目を疑ってしまった程。またマヤ文明の古代都市遺跡であるパレンケは、田舎にあるせいか少なくとも当時はシーンと静まり返っていて(紛争のせいでしょうか?)、目を閉じるとあの時代に戻ってしまうのかと思うほどの迫力を感じました。チアパスは静かだったからか、かつてのこの地の偉大さを遠い今も体で感じられるような気がする異国の地でした。
チアパスを後に最後はユカタン半島最先端にあるカンクンから船でコスメル島に渡り、ビーチでゆっくり。リチャージされた体でまた人でごった返しているニューヨークに戻りました。
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