雑誌「Ginger」ウェブ連載記事を更新しました。
先日ニューヨークで開催された、アメリカでも大規模な高級食品見本市「Summer Fancy Food Show 2023」、アメリカ市場進出を目指す世界の食品会社が集結したその会場に視察に行く機会に恵まれ、色々と刺激を受けてきました。今年はどんな食品が注目されているのでしょうか? 今日はそんな現場から感じ取った、最新の食のトレンドをシェアしたいと思います。何気なく食べている商品が、少し違って見えてくるかもしれません。
まず知っておきたいのは、トレンドを左右する消費者の需要に影響した3つの事実、1.健康、2.環境、3.利便性。そんな背景から生まれた食のトレンドを早速ご紹介したいと思います。
プラントベースフード
プラントベースフードとは、植物由来の食肉代替食品のことで、近年環境や健康の意識が高まるにつれ、こうした食品を求める消費者が増えています。これまでは小麦や大豆が主な原材料でしたが、最近はアーティチョークやマッシュルームなどの新しい材料が加わり、味の質が増しています。美味しくてヘルシー、さらに環境に優しい食品ということで、注目度が年々高まっているカテゴリーです。
体に良いスナック
市販のスナックは体に悪いイメージがありますが、体に良いスナックが求められている今、キヌアやマカなどのスーパーフードを加えたり、豆や野菜を原材料に使用したりと、様々な開発が続けらています。化学調味料を使わずに美味しくするために、エスニックなスパイスや唐辛子を組み合わせたり、素材の味をうまく生かしたりと、ナチュラルなフレーバー作りがキーポイント。体に良いスナック、そんなのあればやはり嬉しいですよね。
シュガーフリー
砂糖が体に悪いと化学的に証明されるなか、デーツや蜂蜜、モンクフルーツなど、自然の食材で甘みをつけた商品が多く目につきました。どれも甘さ控えで、美味しい商品が多かったです。
パッケージ
商品購入のきっかけともなるパッケージデザインは、商品の大切な要素。ブランドの思いがいろんな形でデザインに表現され、見ていてとても楽しかったです。
アフリカ
最近注目を浴びているアフリカ。バオバブやフォニオなど、まだまだ知られていないスーパーフードを使った食材や、一味違うホットソースなど、パビリオンに並ぶ食品は未知のものが多いからか、秘めた魅力を感じました。どの商品もアフリカらしいパッケージが多く、文化的な違いかアフリカパビリオンからは他にない活気が感じられ、トレンドの最先端を行く日が近いのを感じました。
日本
日本の食材や商品からヒントを得た商品もありました。食材としては、特に餅米、抹茶、コンニャクが人気で、やはりヘルシー食材が注目されているようですね。
最先端の食品情報、いかがでしたか? 私たちや地球に優しい食品が開発されていくのは、やっぱり嬉しいですよね。それでは、最後に個人的に気に入った商品を3つ紹介したいと思います。1つ目は、ハニーコムが丸ごと入ったチョコレート。2つ目は、フルーツやハーブ、スパイスのエキスをブレンドして作ったノンアルコールのソーシャルドリンク。ワイン以上にコンプレックスな味で、毎晩ちょこっと飲みたいほど! 3つ目はウイスキーにインフューズされたコーヒー。フレーバーを加えるのではなく、コーヒー豆をウイスキーに漬け込んでいるので、香りが強すぎず美味しかったです。
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