1年ぶりに戻ってきた日本ですが、今年は今のところ湿気が少なくとても気持ちの良い日が続いています。そんなわけで、例年とは違い街歩きを楽しんでいます。今日はその1つ、岐阜の街歩きの話です。
2年前の夏、母が録音しておいてくれたNHKの番組「プロフェッショナル仕事の流儀」で紹介された、岐阜市にある中華料理屋、開化亭のシェフ古田等さんの話を見て、いつか訪ねてみたいと思っていました。そして先日やっとのことで実現することができました。
ここの料理のスタイルは四川料理を地元の素材を使ってアレンジしたもので、高級中華とカジュアルな中華が主流の日本にはめずらしいタイプになります。お昼に行ったのですが、カジュアルに食べる単品から3種類のコースまで幅広いメニューを取り揃えていました。この日は岐阜らしい飛騨牛、今が旬の白エビ、夏らしいキュウリと枝豆、なすを使った料理が続き、最後はお店で一番人気の担担麺で締めくくられました。客席は3階までありますが、一階のカウンター席に座ると古田さんの料理している姿を見ることができ、私にはうれしく得をしたような席でした。小さい清潔感のあるオープンキッチンで古田さんが全ての料理を調理していく姿は、見事だったと思います。
食後の感想は、多少の当たり外れはあると思いますが、料理に興味がある方にはおすすめします。私には、テレビで見て知った古田さんの努力からできあがった料理を食べれたうれしさの方が大きかったような気がしますが、アレンジの仕方はユニークだと思います。ただ料理は、中華というより古田さんの中華をベースにした創作料理なので、中華を期待して行くとちょっと違うかもしれません。遠くからはるばる訪ねてくるお客さんもいるようですが、名古屋などの岐阜市周辺に住んでいる方は、一度行ってみるのも面白いかもしれません。
さて私は岐阜県の隣、愛知県出身なのですが、岐阜市の街を全く知らないということを今日初めて認識しました。私にとって岐阜と言えば高山などの山奥の観光地で、リスで有名な金華山や鵜飼で有名な長良川があるとは言え、名古屋をわざわざ通り越して岐阜市の街を歩くということは全く思いもつきませんでした。
戦前からアパレルの中心地としてにぎわった岐阜市は、2000年代に入ってからは都会のファッション業界に押され下火になりましたが、今でも町並みから昔の華やかさがうかがえます。駅前周辺の問屋街は確かに人通りは少ないですが、そこから西に続くメイン通り(玉宮通り)の両端には居酒屋、喫茶店、レストラン、雑貨屋など様々な店が続き、昔からの伝統的な店と今時の店が昭和のレトロな街にうまくフィットしていると思いました。特に駅前商店街の先にある柳ケ瀬にはアーケードが通りが何本もあり、昔の映画を上映している映画館や大衆演劇場なども残っており、なつかしい気分に浸れます。
もし岐阜市を訪れることがあれば、JRの駅前からまっすぐ伸びる玉宮通りを柳ケ瀬まで歩き、その後はゆっくり柳ケ瀬を探索してみるとおもしろいと思います。ちなみに開化亭はすぐその先にあります。
最後にほとんど役に立ちませんが、私のたった2−3時間の岐阜駅周辺探索から発見したお店をいくつか紹介します。残念ながらものすごい数の居酒屋は営業時間外で試すことができませんでした。いつか夜、飲みに行くことがあれば、その時にこの場でまたおすすめの居酒屋を紹介したいと思います。
喫茶店:いしぐれ珈琲、シャンポリオン、カフェカートン
レストラン:楮、開化亭
和菓子:ツバメヤ、餅菓子の正玉堂(みょうがぼちが有名)
かき氷:茶屋赤鰐
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