1992年の自分に夢を与えた１つのビデオ

The world beyond…

2018年も間も無く終わろうとしています。

この時期になるとやはりどうしても、自分の1年を振り返ってしまいます。特に意識しているつもりはないですが、運転しながら、料理をしながら、コンピューターに向かいながら、ふっと気づくと頭の中をいろいろな思い出が過っています。

今日そんな思い出の中に、記憶のずっと奥に埋もれていた大切な思い出が舞い込んで来て、少し驚きました。そして同時に少し怖くなりました。せっかく経験した良い思い出も、思い出せなかったらそれまでなんて・・。全てを引き出しにオーガナイズできて、好きな時に好きなだけ思い出せたら、どんなに良いでしょうか・・ね。

でも残念ながらそんなことはできないので、今日思い出した２度と忘れたくない思い出を、ここに書き留めておくことにしました。それがこのタイトルでもある1992年の私に夢を与えてくれたあるビデオの話です。

それは、1992年、当時バックパッカーとしての味をしめていた私が、マンハッタンのアパートで寝転びながらテレビの中に見た「Deep Forest」というミュージシャンの「Sweet Lullaby」のビデオです。メロディーも素敵でしたが、正にアートとも言えるこのビデオを見て、色々な意味で衝撃を受けました。この広い世界には自分の知らない世界がたくさんあることを一瞬にして伝えてくれ、そして自分にはそんな世界を見に行く運命がある気がして・・（笑）。すぐにでもバックパックを背負って世界中を旅したい気持ちでいっぱいになりました。ビデオに出てくる三輪車に乗った女の子の様に・・。

結果この後、アートとアンソロポロジーを大学で勉強し、卒業後、約半年の旅に出ます。その後もちょくちょくバックパックを担いでは旅し、そしてその旅は2018年の今も続いています。知らない世界を知りたいという好奇心は変わらず、家族が増えた今、なかなか自由に飛び回れないけど諦めないで、自宅のキッチンで世界中の料理を作って楽しんでいます。私の旅は、キッチンの中で続いています。

種を明かせば、そう、これが私の料理の根本にあるものなんです。そして、そんな旅に一緒に参加して下さる皆さん、心から感謝しています。一緒になって新しい味の発見を楽しんでくれて、ありがとう。

自分の人生に影響を与えて来たものはたくさんあるけれど、1992年に出会ったこのビデオは、ある意味私の原点に当たるのかもしれません。すっかり忘れていたこのビデオ、久しぶりに見たらまた旅に出たくなりました（笑）。

今年最後のブログになりましたが、最後まで付き合ってくれてありがとうございました。こんな私ですが、2019年も、よりたくさんの皆さんと一緒に私のキッチンで旅できたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願いします。

ブライデン陽子