8月も終わりに近い夏休み、三男のヘンリーが暇そうだったので、前から気になっているフルーツランズミュージアムに行ってみることにしました。そしてせっかくそんな郊外に行くなら果樹園に行ってブルーベリーか桃狩りでもしてこようと、1日のスケジュールを組んで出発。
今日はその1日のまとめですが、今の時期りんご狩りと合わせたらちょうど良い日帰り旅行になるのではと思ったので、こんなタイトルで紹介しています。
ということで、まずはフルーツランズミュージアムについてです。ご存知の方も多いかも知れせんが、名前が名前だけにずっと前から気になっていました。勝手にいろんなフルーツが食べられるミュージアムだと思っていたので、果物とは全く関係ないと知った時にはかなりショックでしたが、時が経ちそんなショックからも回復すると、ミュージアムとして興味を持つようになりました。
フルーツランズは、1840年代に若草物語の作者ルイーザ・オルコットの父らによって設立されたユートピア的な農業コミュニティーです。90エーカーのこの地(Harvard)での生活は、動物性物質を食べず、水だけを飲み、加熱されていない水を浴び、さらに財産は共同で保有され、動物労働は使用されないなど、超越主義(トランセダリズム)の原則に基づいていましたが、結局成功することなく7ヶ月しか続きませんでした( 成功していない活動の様子は、ルイーザの小説「Transcendental Wild Oats」に描かれているそうです)。
のち1910年に、ボストンの歴史家や作家であるクララ・シアーズがここを購入し、シェーカー(キリスト再臨信仰者協会)の家や、ネーティブインディアン関連の収集物、ハドソン・リバー派(19世紀中頃のアメリカ美術)の絵画など、同じこの地域にあった他の歴史的建造物や芸術品を集め、1930年からフルーツランズ ミュージアムとして一般への公開を始めました。
説明が長くなりましたが、こんな理由もあり、ミュージアムとしては少しまとまりがない印象を受けます。上記で説明したような歴史的なことに興味がある方以外には、特に価値のある場所ではないかも知れません(個人的には好きでしたが)。
ただここは高台にあって景色がとても素晴らしく(ちょっと大げさかも)、入場料を払わずにアクセスできるカフェがあるので、そんな景色を目にしながらお茶でも飲むのは、なかなかのものです。紅葉が始まったら、また戻ってみたいと思ってます。
入場料を払うと小さなミュージアムを見学でき、さらに追加で5ドル払うとシェーカーの家のツアーに参加できます(時間が合わず参加していませんが)。
また敷地内にはいくつかのハイキングコースがあり、一番短いコースを歩きましたが、とても良かったです。
華やかさは全くない場所ですが、ある意味マサチューセッツの隠れた歴史や生活を体で感じられるレアなミュージアムではないでしょうか?個人的には訪れることができて良かったと思ってます。
そして今日もう1つお勧めするのが、カールソン・オーチャード(Carlson Orchards) という果樹園です。周辺にたくさんある果樹園の中からなぜここをお勧めするかというと、アップルハードサイダーのブリューワリー、サイダーハウスが併設されているからです。比較的新しいこのスペースでは、果樹園を見下ろしながら11種類ものフレッシュハードサイダーを飲むことができます。もちろんフライト(4種類を少しずつ味わえる)もあります。
サイダーはかなり甘いのから白ワインのようにドライなものもあるので、好みを伝えるかオーダー前に色々と試飲させてもらうと良いと思います。気軽に試飲させてくれます。子供たちがリンゴ狩りをしている間に親はサイダーハウスっていうのも、ありではないでしょうか(笑)。
また本格的なピザ窯もあり、今回は時間がなく食べていませんが、メニューを見たらリンゴや桃などここの果物を使った果樹園らしいピザが多く、美味しそうです。これからの時期、週末の食事時やライブミュージックの時間帯など混むようですので(並んで待つための柵があったので)注意してください。
というわけで、まとまりのなかった内容をまとめると、この秋、フルーツランズミュージアムで歴史を学びながら、りんご狩りをしつつ、ハードサイダーを飲んでゆっくりするという秋らしい日帰り旅行のお勧めでした。
この辺りは農家や果樹園が多く、ボストンから45分ほどですがすごく遠出をしたような気分になれる素敵なエリアです。
皆さん、長い冬が来る前のこの時期、満喫してくださいね。
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