先日、前から気になっていたレストランにやっと行くことができました。普段はなかなか予約が取れないこのレストラン、今はコロナのため行きやすくなっています。・・と言っても水曜日なのに満席状態でしたが。
Somervilleにあるセレステ(Celeste)というペルーレストランです。
セレステの話の前に、まずはペルー料理について簡単にお話しします。ペルー料理はインカ帝国の伝統料理にヨーロッパや日本など新しい要素が加わって出来上がった、とてもユニークな料理です。またアンデス山脈と太平洋に挟まれた特殊なこの地のみに自生する珍しい食材が多いため、他にはない独自の料理を形成しています。そして結果このようなペルー料理は近年世界中で注目を浴び、NYを始めとする都会にレストランが増えてきています。
でもこのセレスタは、そんなペルーレストランとは少し違っています。それはオーナーのMariaさんとJuanMaさんが、家庭で友人をもてなしていた時の雰囲気と料理をそのまま再現したいという考えが根本にあるからです。
何が違うかというと、まずはレストランに一歩入った時の雰囲気です。一瞬誰かの家に迷い込んだかの気分になります。店内が狭くキッチンがすぐそこにあるからなのか、店員が皆楽しそうにおしゃべりしてるからなのか、建築家であるMariaさんと映画監督であるJuanMaさんが選んだ内装と音楽から温もりを感じるからなのか・・。とにかくウェルカムされた特別な気分にしてくれます。
というのがレストランの第一印象です。それでは実際に興味を持って行かれる方へ、おすすめを書いてみたいと思います。
お酒好きならまずはカクテルをオーダーしましょう。ペルーと言えばピスコサワー。ピスコというブドウの蒸留酒から作るカクテルで、最近はアメリカや日本のバーでも見かけるようになりました。ライムで酸味を加える伝統的なタイプとパッションフルーツの2種類があります。
他にはチチャという古くからペルーに伝わる紫トウモロコシから作るお酒(ノンアルコールのチチャモラーダもあります)入りのカクテルやスモーキーなメスカルを使ったマルガリータもオススメです。どのカクテルも1ドルプラスでペルーのチリを加えてスパイシーに仕上げてくれるので、そちらも好みでどうぞ。
さて肝心の料理ですが、なんと言ってもこの店の看板料理は、セビーチェ。マリネの加減がちょうどよく、食感が程よく残っていてとても美味しいです。今回は色々種類がある中迷いに迷って、ミックスシーフードセビーチェを食べました。
他に前菜としては、ユッカの野菜詰めコロッケ(yuquitas rellenas)を食べましたが、添えられた馴染みがあるような無いようなクリーミーなソースと食べるととてもおいしかったです。伝統的なペルーの前菜であるカウサ(Causa)は、ツナとポテトサラダがレイヤーになったもので(3種類ありますが伝統的なタイプはツナ缶で作るタイプです)、どこか日本っぽい味がするのに何かが違うというなかなかいける一品でした。あとは茹でタコにオリーブとマヨネーズが添えられたものも、シンプルに調理されているのですが味に深みがありオススメです。
メイン料理は、中国の影響を受けているロモサルダードが人気があるようです。店内で炎をあげながら作ってくれ、迫力があります。タクタクというペルー風シーフードリゾットは、個人的にはとてもおすすめです。他にラムのシチューやロクロというカボチャや豆、イモが入った伝統的な煮込み料理もあり、幅広いペルー料理が楽しめます。
一見西洋料理っぽいけど、食べてみるとどこかエキゾチックで、少し日本っぽい懐かしさもあるというペルー料理。歴史がそのまま料理に反映している気がします。そしてそんな料理をまるで誰かのお宅でおもてなしされているような感覚で食べるというこの経験、誰にでもオススメするわけではないですが、こんなのが好きな方きっといると思います。そんな方、今がチャンスなので是非試してみてください。心が温まるとっておきのレストランです。
セレステ(Celeste)
21 Bow St, Somerville, MA 02143
Phone: (617) 616-5319 *要予約
営業時間
Friday 5–11PM
Saturday 12–11PM
Sunday 12–9PM
Monday – Thursday 5–10PM
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