
夏休みのこと。マンハッタンの郊外に住む主人のいとこが双子の赤ちゃんを産んだので、夏休みの週末を使って尋ねてきました。なんだかんだで夜中までおしゃべりしてしまい、次の日は疲れてホテルを出たのはチェックアウトギリギリの12時。でもすっかりリチャージできたので、この日はここから夜中の10時過ぎまでニューヨーク中を駆け回って、いろんな国のいろんな料理を食べてきました。短時間で世界旅行したような気分になれるニューヨークって、やっぱり最高ですね。
と言うことで、どんなことをしたのかざっと紹介しますね。住人が一気に半減する夏休みだったと言うのもあり、ニューヨークのどこでも簡単に車を駐めることができたから可能だったと言うのもありますが、とにかくこの時期を利用して楽しんできました。
12:00pm
ホワイトプレインズのホテルを出て、まずはブロンクスのイタリア街アーサー・アベニューへ。マンハッタンのリトルイタリーとは比べものにならないほど活気があって賑わっていました。今日は時間がないのでゆっくり歩きたいのを我慢して、カフェでカプチーノをテイクアウトするだけ。

1:30 pm
しばらくしてカフェインがきいてくると急にお腹が空いてきます。・・と言うことで、お昼はここから少し南下した同じブロンクス内のイエメンレストランArth Aljanathain(700 Rhinelander Ave, Bronx)へ。ほんの最近まではブルックリンまで行かなくてはイエメン料理にはありつけなかったのですが、内戦から逃れて移住してくるイエメン移民が増えているため、アメリカではイエメンレストランが急増しています。ボストンに来るのも時間の問題かもしれませんね。
古くから貿易の中心だったイエメンの料理はアフリカやインドの影響を受けた中東料理なので、インド料理に飽きた方や中東はちょっと苦手と言う方におすすめです。メニューにはないけど何を頼んでも必ずついてくるマラックと言うブロスに、名物のサルタやローストラムがとてもおすすめです。オーナーがサービスでくれたバスボサ(Basbosa)と言うココナッツのデザート、香ばしいココナッツの香りが効いててとても美味しかったです。たいてい無料のチャイが置かれているので、そちらもお忘れなく。生姜が効いていて食後にぴったりです。
食後はこの辺りを歩いて、中東の食材を色々買い込み、すっかり中東旅行気分です。
3:30pm
イエメン・中東を満喫すると、今度はマンハッタンへ向かいます。迷ったけど今日はグリニッチビレッジ周辺を散歩することにしました。
どうでも良いことですが、歩いている途中、昔学生時代に初めて入ったスーパーを取り壊し寸前で最後に一目見ることができ、ちょっと感動。ここで見るもの全てが新しく新鮮だった頃を、懐かしく思い出しました。

昔はドラッグディーラーの溜まり場として危険だったグリニッジビレッジの中心ワシントン・スクエアは、今では見違えるように生まれ変わって、まるでセントラルパークのよう。途中新しくオープンしたばかりのBrooklyn Kolache と言うテキサスで生まれた東欧系のペーストリーのベーカリーが試食を配っていたので、ついでにここでペーストリーとドリンクを買ってひと休みしました。
5:30 pm
ソーホー手前で引き返し、今度は橋を渡ってブルックリンにあるブリューワリーTaleaへ向かいます。以前マンハッタンのバーでバーテンダーに勧められて飲んだここのビールがとても美味しかったので、一度行ってみたいと思ってました。女性2人が始めたと言うことで、店内もどことなく女性らしさがあり、ブリューワリーと言うよりカフェにいる感じがしました。ビールは覚えていたほどの感動はなかったですが(もちろん美味しいです)、ヒップな感じの店内は居心地よくブルックリンにいることを実感させてくれました。
7:00 pm
夕飯を食べるにはまだ早かったので、最近ストリートアートで人気のあるブッシュウィックを歩くことにしました。ブッシュウィックと言えば、廃墟を改装して作ったピザ屋ロベルタで一躍有名になった街。初めてロベルタに行った時は、ピザ以上に店内の雰囲気と熱気に圧倒されたのを覚えています。それこそここは本当に治安が悪かったのに、今はレストランで溢れ、綺麗になりすぎたウイリアムズバーグなんかより、ずっとニューヨークらしいエキサイティングな街になっています。一方で真のアーティストは次なる場所へ移動してしまったかもしれませんが・・。
そんなブッシュウィックは、最近壁に描かれたアートでも知られています。アートのロケーションマップが簡単にネットで見られるので、行く際には参考にすると良いと思います。街全体がミュージアムのようで歩いていてもとても楽しいです。またいつかこんな街に住みたいな・・。
8:00 pm
主人がガイアナ共和国の仕事に関わっているという理由から、夕飯はガイアナ系のレストランに決定。クイーンズのリッチモンドヒルにあるリトル・ガイアナと呼ばれる地区へ向かいます。お目当てのSybil’sは行列ができていたため、迎えのSingh’s Roti Shop Restaurant and Barへ行くことに。
中国、インド、アフリカ等の影響を受けているガイアナ料理(カリブ料理全般)は、カレー風の焼きそば、チャーハンの上に乗ったバーベキュー、おかずを挟んだインドの薄いパンなど、口にする料理がどこの国の影響を受けて出来上がったのかがわかるので、食べていてとても面白いです。でもやっぱり味は単純で、お昼のイエメン料理とは対照的。歴史の深さが料理にも反映してるんだと再認識する瞬間でした。新大陸の料理はまだまだ発展途中なんですね。
9:15pm
家の冷蔵庫が空っぽなのを思い出し、カリブ系のスーパーで野菜を買うと、今夜の締め括りにスイーツショップへ向かいます。食後のデザートは台湾かき氷と決めていたので、クイーンズのフラッシングにでも行こうかと思っていたのですが、よく見るとほぼ全ての店が9時に閉店。仕方なくネット検索してやっと見つけたのが、韓国系のカフェCafe Auburndale。ここは10時まで空いているので、車を飛ばします。閉店まであと20分だからと言われましたが、急いで食べるから大丈夫と巨大なかき氷をオーダーし、子供達は大喜び。綺麗な店内は客層も韓国人が多かったからかどこか落ち着いていて、まるで日本にいるような気分になれ、これはこれで面白い経験ができたなと思いました。
店を出るともう10時を過ぎ。今日の予定が全て終了しました。
慌ただしかったけど、久しぶりにニューヨークに浸かることができ、リフレッシュされただけでなくどこかインスパイアされた気がします。それにしてもまるで世界旅行をしたかのようにいろんな経験が簡単にできるニューヨークって、やっぱりすごいし楽しいと再確認した日でした。
帰り道は家族全員寝ていましたが、大きいコーヒーを買って1人で3時間半の道のりを運転して帰りました。いつも遅くまでわがままに付き合ってくれてありがとうの意を込めて・・(笑)。
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